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ネットは本当に安いか

ネット生保はなぜ安い…生命保険の原価とは


さて、念のためですが、生命保険(死亡保険)の場合の原価とは何でしようか。


興味のある人への詳細…興味なければ飛ばして下さい。


ある生命保険の契約者が10000人いました。その内1年間に亡くなる人は10人と予想されます。戦争等がない限り死亡率は統計的にみて大きく外れません。1年間に亡くなる人10人の一人あたりの死亡保険金を1000万円とすると死亡保険金の合計は1億円です。

1億円の保険金まかなうには、10000人について一人あたり年間1万円の保険料を負担してもらいます。保険料の合計は一人1万円×10000人=1億円です。これが生命保険の仕組みです。専門用語では「収支相当の原則」と呼びます。保険会社にとっての収入である受け取り保険料1億円と、保険会社にとって支出である支払い保険金1億円とが相当します。一人年1万円の保険料が保障額1000万円の死亡保険の原価になるのです。

なお実際には年齢により死亡率がちがうので年齢で保険料が違いますし、積立部分があれば保険料の一部を運用するので保険料に差がでてきます。

ただ原価のである年間1万円の保険料は死亡保険金にされてしまいますからお金は残りません。つまり保険会社の経費がでてきません。保険会社はパンフレットを作成しないといけません。広告宣伝でも必要です。営業マンの人件費も必要です。コンピューターで顧客管理をしないといけません。相談窓口も作らないといけません。経費がかかってきます。

だから保険料は原価1000万円では済まないのです。保険の原価1000万円にその経費部分を上乗せした保険料になります。原価が年1万円で保険会社の経費部分が8000円とすれば、保険料は年1万8000円になります。つまり1万8000円の保険料のうち1万円は保険の原価で8000円は保険会社の経費です。



同じ日本国内に限るのなら死亡率はほぼ一定です。だからネット生保も従来生保も、死亡率は基本的には同じですから、この生命保険の原価部分は基本的には同じはずです。。ネット生保と従来生保で差がついたのき経費部分です。

ネットを活用して営業経費を削減します。広告宣伝費を削減し、営業マンの人件費は不要になります。だから8000円の経費もネット生保なら3000円に減らすことができるかもしれません。


生命保険は複雑です。だから生命保険は相談が必要な商品といわれています。「生命保険の相談」や「生命保険のコンサルティング」には多額の人件費がかかります。だから経費が大きくなります。



ネット生保の保険料が安いというのは、「生命保険の相談」や「生命保険のコンサルティング」等の経費が削られているからです。またITを活用して様々な経費も削っているからです。

もっとも「生命保険の相談」や「生命保険のコンサルティング」が織り込まれている高い保険料の従来型生保でも「生命保険の相談」や「生命保険のコンサルティング」に値しない営業員さんも多いということは困りものです。


ネット生保をつかうときは、「生命保険の相談」や「生命保険のコンサルティング」が削られていることを認識しましょう。従来型の保険会社とは違います。

だから保険レディのようにカレンダーを配ってくれません。お見合いの相手を紹介してくれません。親身になって(本当?)生活に合った保険の設計書をいくつも作ってくれません。健康状態に応じて別の保険を紹介してくれません。全部自分でやらないといけません。でも保険料は安くなります。

ネット生保を使うのならば割り切りが必要です。「生命保険の相談」や「生命保険のコンサルティング」や親身になっての保険設計書作成もないのですから、本当にピッタリのものはできないかもしれません。でだいたいピッタリしていればそれでOK、との割りきりです。それが保険料の安いことの対価です。だって保険料は半分なのですから。

「ネット生保」に関する調査2011



「「ネット生保」に関する調査2011 」ライフネット生命2011年11月5日〜11月8日の4日間、20〜59歳の男女を対象に、「ネット生保」に関する調査をモバイルリサーチ(携帯電話によるインターネットリサーチ)で実施、1,000名の有効回答を集計。



ネット生保は「安い」けれど「相談できない」ということが、多くの方々に伝わっているようです。

定期保険じゃないと言うけれど…


「当社の商品は定期保険ではなく総合的に保障を考えた総合型商品です。だからネット生保の定期保険と比較しないでください。」

なんて言われるけれど、総合型商品でもその中心部は定期保険です。必要ならばその総合型商品の「定期部分」を減らして、その部分を「ネット生保」で置き換えることも可能です。

総合型商品と言われるものには、その商品としての最小保障金額なんていうものがあって置き換えができないこともありますが。




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